今回は高校有機化学における「ベンゼンからの反応経路図」をまとめました。
ベンゼンとは、分子式 C₆H₆ で表される最も基本的な芳香族化合物です。
「何が」「どんな反応を介して」「何になるか」をおさえることで、入試の有機化学問題をスムーズに解くことができるようになります。
また、反応経路図だけでなく、覚えておきたい知識もまとめていますので、普段の勉強にもご活用ください。
反応経路図シリーズ
アルケン(エチレン・プロペン)からの反応経路図:高校有機化学:覚えたい反応経路図【アルケンからの反応】
アルキン(アセチレン)からの反応経路図:高校有機化学:覚えたい反応経路図【アルキンからの反応】
フェノールからの反応経路図:高校有機化学:覚えたい反応経路図【フェノールからの反応】
1. ベンゼンが開始物質の反応経路図

こちらが、ベンゼンを開始物質とした主要な反応経路図です。いきなりすべてを覚えるのは大変ですので、まずは問題で問われやすい「ベンゼン」→「フェノール」の経路だけでも覚えてみましょう。
この経路は3つあり、どれもベンゼンの一置換体を経てフェノールの合成をしています。
- クメン法
- スルホン化に始まる経路
- Cl の置換に始まる経路
2. 必須知識まとめ
2-1. ベンゼンの置換反応
ベンゼンはその特殊な構造により非常に安定した物質で、付加反応(多重結合を切断して新たな原子団が付加する反応)が起きにくい性質をもちます。
その代わり、様々な置換基がベンゼンの -H と置き換わる置換反応を起こします。
置き換わる置換基により反応の名称が異なるのでまとめておきます。
- -NO₂ で置換:ニトロ化
- -SO₃H で置換:スルホン化
- -ハロゲン で置換:ハロゲン化
- -アルキル基 で置換:アルキル化
下に例を挙げておきます。

2-2. 二置換生成物の配向性

ベンゼンの一置換生成物の置換基 -X が結合している炭素原子に対して、その隣の炭素原子で置換反応が起こったものをオルト(o-)体、一つ飛ばした炭素原子で置換反応が起こったものをメタ(m-)体、反対の炭素原子で置換反応が起こったものをパラ(p-)体といいます。
配向性とは、置換基 -X の種類によってオルト位、メタ位、パラ位のどこで置換反応が起こりやすいのかが変化することを指します。
- -X が -CH₄ , -OH , -NH₂ など:オルト・パラ配向性
- -X が -NO₂ , -COOH , -SO₃H など:メタ配向性
配向性は、置換基が電子供与性なのか電子吸引性なのかで説明できますが、大学入試においては暗記してしまった方が早いかもしれません。
まとめ
今回はベンゼンの反応経路図を紹介しました。
反応の流れを体系的に理解しておくことで、問題文中のキーワードからどんな反応が起こっているのかを読み取ることができるようになりましょう。
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